南 片 江 の 家 house in South Katae


敷地は学生寮やアパートが混在した住宅街の一角で、細い坂道を上がった旗
竿奥地にあります。
敷地周囲とは高低差があり北側と東側隣地は高い擁壁で覆われていました。
唯一南側隣地が2m程度低く、その上方のみ視界が開けていたので、そこか
らの眺望を大事にしたいと考えました。
アトリエも住居も必要最小限の大きさにした事で余白が生まれました。例え
ば小さな中庭は両者の間を緩く取り持つ存在として。また南側を平屋に抑え
た事で、閉塞的ではなく風が抜け、眺望を取り込んだ2階住まいと隣家との
適度な距離感(余白)を保つ事ができました。
一部を除き大方の窓に既製サッシを使用しましたが、内枠に加工を施して、
建具を仕込むことであたかも木製建具のように設えています。
塗壁や造作家具と相俟ってどこに居ても職人の手仕事の跡が感じる事ができ
て、心地良さを得られる住宅、室内側より浮かび上がる建築を小さいながら
も目指しました。
2階リビング開口部から見える風景。季節を通して山肌を望む事ができる。両際の木窓は通風用。
夕景で空に浮かび上がる山の稜線。
キッチンよりDLを見る。奥の子供部屋との壁上は開放し、天井の架構を連続させた。
キッチン換気フード等を壁側にまとめる事で天井架構が連続し空間が広く感じる。
キッチンは全て図面を描き家具屋で造作する事で、初めて建築に馴染む。
子供部屋のロフトベッド。下部は勉強机と奥下は収納利用として。
木製の洗面台と腰壁はタイル貼。鏡下のポケットはちょっとした小物置きに便利。
小さな寝室。開口部の障子は中庭からの外光を和らげる。
寝室から中庭を見る。植樹はアオダモの株立ち。(撮影日 2022.5月)
内玄関を見る。
玄関扉は九州熊本県産の小国杉を使用。小扉は通風用に設けた。
アプローチ夕景。
南側夕景。1階アトリエ屋根より中庭越しの居間を見る。
 写真:林建築計画事務所
-DATA-
建築場所:福岡県福岡市
主要用途:住宅+アトリエ
敷地面積:222.73㎡(有効180.91㎡)
建築面積:78.97
延床面積:119.78
構造規模:木造2階建て
竣工年月:2021.06
施工:株式会社 タツケン 監督 /  熊上 龍太郎
造園:有限会社 総合緑化コガキュー 担当 / 古賀 政範